2012年3月27日火曜日

ワタノハスマイル(もっと早く知りたかった)!

世の中には知らないことがいっぱいあって、それを教えてくれる人もまたいっぱい。でも、「ホント、いいことを教わった」と思えるのは、年に数回あるくらいでしょうか。私の場合、その筋の「師匠」が、都築響一さん。いままでも、ずいぶんいろんなことを教わりました。

今年から師匠がはじめた有料メールマガジン『ROADSIDERS' weekly』、その先週号で紹介されていたのが『ワタノハスマイル』なるプロジェクト。文句なく、かわいい!


昨年の震災で、津波による大きな被害を受けた宮城県石巻市、そこにボランティアに出かけた立体イラストレーターの犬飼ともさんが、避難所となった渡波小学校の子どもたちと出会い、がれきの山のなかから見つけたもので彼らと少しずつ「遊ぶ」うちにできあがった作品なのです。




そこへいたる話が感動的、子どもたちの「元気」に感服⋯⋯震災直後に「被災地に元気を届けたい」という言葉をいやというほど耳にしたけれども、あれっていったい? と思ってしまうほど。ぜひ、ワタノハスマイルのHPで、作品とともに、「プロフィール」欄に掲載された犬飼さんのメッセージと「ブログ」をお読みいただきたい!

 私たちは渡波小学校の校庭に流れ着いた町のカケラ(ガレキ)を使ってオブジェを作りました。
 「町のカケラ」を子供たちが自由にくっつけ、自由にオブジェを作りました。
 悲しみの固まりが、子供たちの力によって優しいオブジェに生まれ変わりました。
 今回の震災で出た街のガレキの撤去に多額の支出が見込まれていますが、
 子供たちの作ったオブジェはガレキではなく「大切なもの」に生まれ変わりました。
(HPのトップページより)

そして、都築さんのまとめは、「だれもが言葉を失うしかない、圧倒的な負の巨塊としてのガレキの山。それを、たとえ部分的ではあっても、楽しげな作品の素材に見立てる発想の転換。これをアートと言わずして、なんと呼ぶべきか」——震災の日から1か月しか経っていない昨年の4月に、避難所となった小学校でもうこんな作品が生み出されていたなんて、やはり驚きというしかないと思います!

世話人T